2023.02.15

2023年確定申告変更点

今年も確定申告の時期がやってきました。昨年との変更点を簡単にご紹介したいと思います。

①確定申告書Aが廃止

これまで確定申告書は「A」と「B」の2種類がありました。Aは医療費控除を受ける場合や給与と年金を受給している方向けの簡易な申告書でした。
今年から確定申告書Aは廃止となり全て「確定申告書」に一本化されます。
今まで確定申告書Aで申告していた方には項目が増え、複雑になったように思えるかもしれませんが、基本的には昨年と同様です。

②雑所得についても収支内訳書の提出が必要

これまで事業所得や不動産所得で提出が求められていた収支内訳書について、一定の雑所得がある場合には雑所得についても提出をする必要が義務付けられました。対象となるのは、副業の収入など営利を目的とした継続的な収入で、前々年の売上が1000万円を超えた場合です。
また、前々年の売上が300万円を超えた場合には雑所得に係る請求書や領収書などの書類を5年間、保存する義務も発生しました。
ネットオークションやフリマアプリでの収入など副業をもっている方は注意が必要です。

③住宅ローン控除に関する改正

住宅ローン控除は住宅ローンを組んで住宅を購入した場合、一定金額を所得税から控除される仕組みです。今年の変更点は
 ・住宅ローン控除の対象期間が4年間延長(2025年12月31日までに入居した人が対象)
 ・控除率が1%から0.7%に引き下げ
 ・所得制限が3000万円から2000万円へ引下げ
 ・所得が1000万円以下の場合、床面積要件を緩和
 ・新築住宅の控除期間が原則10年から13年に延長
住宅ローン控除は頻繁に改正の入る項目ですので、要件等注意が必要です。

④添付書類の提出方法の変更

確定申告書を提出する際に添付が必要となる書類のうち生命保険料控除・地震保険料控除・寄付金控除の証明書は以前から電子データでの提出が可能でしたが、今年から社会保険料控除や小規模企業共済等掛金控除の証明書についても電子データでの提出が可能となりました。

今年の変更点については全体的にあまり大きなものはありません。ミスのない申告を心がけたいですね。