2021.04.01

不動産を相続した際の登記費用

不動産を相続により取得した相続人は、相続登記をする必要があります。
先日、相続時の登記を義務化する改正案が法制審議会で答申されました。
そこでは、3年以内に登記申請しなければ10万円以下の過料が科されることとされました。
つまり、登記は当然の義務となるのです。
登記するには登録免許税や司法書士報酬などの費用が発生します。
また遺贈により財産を取得した場合などは、それ以外にも不動産取得税がかかります。
そのような費用は経費として計上できるのでしょうか?

アパート、マンション、オフィスビルなど賃貸用の収益物件を相続した相続人は、
相続年以降の各年分において確定申告で不動産所得を申告しなければなりません。
不動産所得=不動産収入-必要経費
で、計算されるのですが、上記のような相続登記に係る不動産取得税や登録免許税等は
不動産所得の必要経費として計上することができます。

過去の最高裁の判決事例で、相続により取得したゴルフ会員権に係る名義書換手数料を
そのゴルフ会員権を譲渡する際に譲渡所得の取得費として計上できるか、という事案がありました。
その際に【資産を相続するための付随費用は、資産の取得に要した金額として収入金額か
ら控除されるべき性質のものである】との判決が下りました。
これをきっかけとして不動産の登記費用は経費として認められるように大きく変化しました。
税とは生き物とよく言ったものです。
毎年のように税制改正が行われます。この判例もずいぶん前のものですが、改めて再確認してみました。

豊田 智美