2021.01.05

事業承継税制と遺留分民法改正

皆様のおかげで 元気に新年を迎えることができました。
本年が明るい一年となりますよう、心より願っております。

今回は、期限があと2年(令和5年3月31日)となりました
”事業承継税制と民法が改正された遺留分"について触れさせていただきます。
実は事業承継税制と遺留分は非常に関係性が深いものです。

優良で業績が良好な中小企業ほど、会社の株の評価額が高くなるため、
相続税・贈与税の税負担が大きくなります。
そのような中小企業の事業継続のために考えられたのが、事業承継税制です。
この事業承継制度の適用で非上場株式についてのみ相続税・贈与税が猶予できるようになりした。

遺留分とは、相続の際に最低限保証されている相続分をいいます。
法定相続人の遺産のうち、法定相続分の2分の1が遺留分として保証されています。
例えば配偶者と子2人の場合、配偶者は法定相続分1/2ですので遺留分として1/4保証されています。
また、子の場合ですと、法定相続分1/4ですので遺留分としては1/8が保証されています。

民法改正の前は、事業承継税制により贈与された株式について、遺留分の保証の対象となっていましたが、
民法改正により法定相続人の全員の同意があれば(事業承継税制により生前贈与された株式について遺留分の算定に加えない合意=除外合意)、遺留分の保証の対象から除外されます(以下「民法特例」)

事業承継による遺留分の民法特例適用を受けるためには、
合意書を作成し、1か月以内に経済産業大臣の確認を受け、
その確認を受けた日から1か月以内に家庭裁判所へ申し立てする必要があります。

また、相続開始から10年より前の贈与については遺留分に含めないという民法改正も盛り込まれており、
できるだけ早い段階で事業承継を開始しておけば、遺留分請求により会社の経営が困難になることはなくなります。

事業承継税制を適用することが、本当に有利・有益になることか一緒に考えていきましょう。
あまり時間は残されていません。是非ご相談ください。

佐藤 裕子